・エレクトーンって、どんな機種があるの?
・機種によってどんな違いがあるの?
・どの機種を選んだらいいの?
そんなお悩みをお持ちですか?
エレクトーンを買おう!と思っても、エレクトーンの機種について知らなかったら、どれを買えばいいのか分かりませんよね。よく知らないまま買ってしまうと、使いこなせずに後悔してしまうことも。
エレクトーンって結構高そうだし、ちゃんと特徴とかを比較してから、自分に合ったエレクトーンを買いたいな。
任せてください!エレクトーンにはどんな機種があって、どの機種が自分に合っているのか、丁寧に説明しますね。
エレクトーンには2025年1月時点で5種類の機種が販売されています。
この記事では、それら5種類の機種の特徴を、初心者でも分かりやすく丁寧に解説します。そして、独学でエレクトーンを始めたい方や初心者に最適なエレクトーンの選び方、おすすめ機種について、お伝えします。
この記事を読んで、自分にぴったりの一台を見つけてくださいね。
エレクトーン全機種一覧
【ELB-02】 ベーシックモデル | 【ELS-02】 スタンダードモデル | 【ELS-02C】 カスタムモデル | 【ELS-02X】 プロフェッショナルモデル | 【ELC-02】 カジュアルモデル | |
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発売 | 2016年5月 | 2014年4月 | 2014年4月 | 2014年4月 | 2016年12月 |
音色 | 540種類 | 986種類 | (AWM) 94種類 (VA) | 986種類(AWM) 94種類 (VA) | 986種類986種類 |
リズム | 368種類 | 634種類 | 634種類 | 634種類 | 634種類 |
レジストレーションメニュー | 601種類 | 506種類 | 566種類 | 566種類 | 506種類 |
タッチ表現 | 2種類 | 2種類 | 3種類 | 3種類 | 2種類 |
鍵盤数 | 上49 下49 ペダル20 | 上49 下49 ペダル20 | 上49 下49 ペダル20 | 下61 ペダル25 | 上61上49 下49 ペダル20 |
ぺダル | 1つ | 1つ | 2つ | 2つ | 2つ |
ディスプレイ | モノクロ | カラー | カラー | カラー | カラー |
録音 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
本体の色 | ホワイト | シルバーメタリック | シルバーメタリック | シルバーメタリック | ブラック |
サイズ | 幅111.3㎝ 奥行き49.3㎝ | 幅122.9㎝ 奥行き57.4cm | 幅122.9㎝ 奥行き57.4cm | 幅122.9cm 奥行き98.7㎝ | 幅118.5㎝ 奥行き65.2㎝ |
重さ | 50㎏ | 102.5㎏ | 109.5㎏ | 100㎏ | 45.8㎏ |
希望小売価格 (税込) | 220,000円 | 803,000円 | 1,199,000円 | 1,903,000円 | 605,000円 |
詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 |
【ELB-02】ベーシックモデル
【ELB-02】は、ヤマハSTAGEAのベーシックモデルです。初めてエレクトーンを弾く人にも扱いやすいように設計されています。
2016年発売の最新モデルで、コンセプトは『子どもから大人まで誰でも楽しめる』というもの。
これまでエレクトーンはどの機種も100万円近い価格で、趣味で購入するにはハードルが高い楽器でした。こんなに高価では、身近に楽しむことができません。
そこで、【ELB-02】は、本体価格を20万円近くまで抑えることで、エレクトーン購入のハードルを下げたのです。
価格を抑えたらチープな音しか出ないし、エレクトーン最大の特徴である多彩な音色がなくなった、なんてことになったら、いくら安くても楽しめませんが、【ELB-02】はその心配は必要なし。
価格はこれまでの5分の1ほどになりましたが、エレクトーンの音質や機能のレベルは高く、本格的な音色を楽しめるところがこの楽器のすごいところです。
安くても本格的な演奏が楽しめるエレクトーン、それが【ELB-02】です。
【ELB-02】の音色は540種類。他の機種よりも少ないですが、初級から中級くらいの曲を弾くのなら十分の音色です。
そして【ELB-02】の鍵盤には、FSB鍵盤という鍵盤が新設計されています。軽いタッチで弾ける鍵盤でありながら、ちゃんとタッチ表現もできるという、初心者でも演奏表現を楽しめる鍵盤です。
この鍵盤は、小さな子供でも、初めてエレクトーンを弾く初心者の方でも、弾きやすい鍵盤です。ヤマハの音楽教室で子どもたちが最初に弾くエレクトーンはこの【ELB-02】。とても軽い鍵盤なので、指の力が弱い子供も弾きやすく、扱いやすいんです。
弾きやすいだけでなく、ちゃんとタッチ表現も可能なので、表現力を追求した演奏もできるのがすごいですね。
さらに、軽いところもうれしいポイント。部屋に置くにあたって、100㎏近い楽器を置くのは少し抵抗があるという方もいるのではないでしょうか。
でも【ELB-02】であれば、他のモデルの半分の50㎏という重さ。この重さであれば、模様替えでエレクトーンを動かすことも可能です。
そして、色はホワイトにナチュラルウッドという、部屋にもなじみやすいデザイン。優しい色合いなので、部屋においても圧迫感ないので、初めてのエレクトーンとしておすすめです。
【ELS-02】スタンダードモデル
【ELS-02】はヤマハSTAGEAのスタンダードモデルとよばれています。
ベーシックモデルである【ELB-02】との主な違いとしては、
- 音色とリズムの種類が多い
- 自分でシーケンスが組める
というところにあります。
音色とリズムの種類が多ければ多いほど、音楽表現の幅が広がります。
【ELS-02】には、【ELB-02】では出ない音色があります。
例えば、「バイオリン」の音。同じバイオリンでも様々な音色や音の出し方があり、それをエレクトーンでは再現できます。この「バイオリン」の音色が【ELB-02】には6種類、【ELS-02】には8種類、内蔵されています。
同じように、「トランペット」の音色は、【ELB-02】には9種類、【ELS-02】には16種類もあります。
同じ楽器の音でも様々な種類の音色があるけれど、それが【ELS-02】の方が多いというわけです。
シーケンス機能が使えるというのも、ベーシックモデルの【ELB-02】にはない機能です。
シーケンスとは、エレクトーン内蔵のリズムや自分で作ったリズムを組み合わせて作るデータのこと。シーケンスを作成することで、曲の最初から最後まで自動でリズムを流したり、音色を変えたりすることができます。
自分で曲をアレンジできるようになりたいという目標がある方は、シーケンス機能が使える【ELS-02】以上のモデルがおすすめです。
既成の楽譜とレジストデータを使って演奏することを楽しみたいのであれば、ベーシックモデルの【ELB-02】でも十分です。
【ELS-02C】カスタムモデル
【ELS-02C】はカスタムモデルとよばれ、【ELS-02】スタンダードモデルの1つ上の機種です。
【ELS-02】よりもさらに表現力豊かに演奏が楽しめるような機能が加わります。
その1つが、タッチ表現。ベーシックモデルである【ELB-02】とスタンダードモデルである【ELS-02】の鍵盤には、イニシャルタッチ、アフタータッチという2種類のタッチ表現ができる仕組みがあります。
イニシャルタッチもアフタータッチも、鍵盤を弾く強さによって音量や音質を変えることができる仕組みです。その違いは、音量や音質を変えるタイミングです。
イニシャルタッチ:鍵盤を弾いた瞬間のタッチの強さで、音量や音質が変わる
アフタータッチ:鍵盤を弾いた後、鍵盤を押し込むことで、音量や音質を変える
カスタムモデルである【ELS-02C】には、この2種類のタッチに加え、ホリゾンタルタッチが可能な鍵盤です。
ホリゾンタルタッチ:弾いた鍵盤を左右に揺らすことで、音程(ピッチ)を少しだけ変化させる
ホリゾンタルタッチは、上級者向けのテクニックです。
これらのタッチ表現を駆使して表現力をさらに高める演奏ができるのが、カスタムモデルである【ELS-02C】の魅力の1つです。
そして、足鍵盤のタッチ表現もワンランクアップします。【ELS-02】の足鍵盤はイニシャルタッチのみでしたが、【ELS-02C】の足鍵盤には、イニシャルタッチに加えてアフタータッチも搭載されています。
さらに、ペダルも2つに増えます。音量の調整だけでなく、音のピッチを変えたりリズムの速度を変えたりする表現までできるようになります。
【ELS-02C】は、タッチ表現の数が増え、ペダルを使った音やリズムの調節までできるので、「上級の曲を弾きこなしたい」という方におすすめのモデルです。
You tubeなどでプロが使っている楽器は、この【ELS-02C】が多いです。
【ELS-02X】プロフェッショナルモデル
【ELS-02X】は、ヤマハSTAGEAの最上位モデルです。
上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤の数が他よりも多く、より広い音域を出すことができます。音色やリズムの数も多く、どんな音楽でも高い再現性を実現可能です。
【ELS-02C】と同様に、上鍵盤と下鍵盤には3つのタッチ表現、足鍵盤には2つのタッチ表現が搭載されており、ペダルも2つあります。演奏の表現方法としては、【ELS-02C】とほぼ同じです。
キャノンコネクターとフォーンジャックがペダル鍵盤の背面にあることで、ステージセッティングがしやすいなど、コンサートで使われることを想定した仕組みも搭載されています。
【ELC-02】カジュアルモデル
【ELC-02】は、唯一、分解して持ち運びができるモデルです。
ペダルやスピーカーが取り外しでき、椅子も折りたたむことができます。専用のケースに入れれば、120㎝×50㎝×35㎝くらいに収まります。
分解できると嬉しいのが、引っ越しや部屋の移動、模様替えが自分で簡単にできてしまうこと。他の機種の場合、自分で運ぶとしても1人は無理ですし、引っ越しとなると業者に依頼する必要もでてきます。
業者に依頼して運ぶとなると、当然運送費等がかかります。【ELC-02】なら、自分で分解して運べるので、運送費はかかりません。
【ELC-02】の重さは、45.8㎏なので、模様替えもスムーズです。
エレクトーンを動かすことがあるという人には、【ELC-02】がおすすmです。
また、【ELC-02】の機能はスタンダードモデルである【ELS-02】に近いです。音色の種類もリズムの種類も多いので、上級の曲でも楽しめます。
鍵盤は2つのタッチ表現が可能ですし、ペダルは2つあるので音のピッチやリズムの調整までできます。ディスプレイはカラーのタッチパネル。シーケンスを作成することも可能です。
それぞれのエレクトーンについては何となくわかったけど、結局どれを選べばいいの?
では次に、初心者の方、独学の方におすすめのエレクトーンについて説明しますね。
独学・初心者向けエレクトーンのおすすめ機種3選
独学で始める方、初心者の方におすすめのエレクトーンは以下の3つです。
【ELB-02】ベーシックモデル
【ELS-02】スタンダードモデル
【ELC-02】カジュアルモデル
初めてのエレクトーンなら【ELB-02】
- 初めてエレクトーンを弾く
- 初級~中級の既成の楽譜やデータを使って演奏を楽しみたい
という人には、ベーシックモデルの【ELB-02】がおすすめです。
【ELB-02】であれば、操作がシンプルで分かりやすいので、初心者で独学でもエレクトーンでの演奏を楽しむことができます。難しい機能はなく、最低限の機能にしぼっているので、操作の仕方が覚えやすいのがこのモデルの特徴です。
【ELB-02】は、ヤマハの音楽教室で子どもたちが使う機種として使われています。レッスンの中で子どもでも操作できてしまうシンプルさです。
実際に私の娘と息子もヤマハ音楽教室で【ELB-02】を使っていましたが、スムーズに使い方を覚えて扱うことができていました
そして、初級から中級の既成の楽譜とレジストデータを使って演奏を楽しむのであれば、【ELB-02】でも十分。ぷりんと楽譜やヤマハミュージックデータショップにも、【ELB-02】専用の初級から中級の楽譜やデータがたくさんあります。
ヤマハミュージックデータショップで調べてみると、4000曲以上の【ELB-02】専用データがありました。
5級以上の難しい曲になってくると、【ELB-02】専用のデータはとても少なくなります。3級にもなると、【ELB-02】専用データはありません。
5級以上の上級の楽譜にチャレンジしたい場合は、次に紹介する【ELS-02】の検討をおすすめします。
ステップアップ向け【ELS-02】
- 自分で曲をアレンジして弾きたい
- 多彩な音色を楽しみたい
という人には、スタンダードモデルの【ELS-02】がおすすめです。
【ELS-02】なら、自分でシーケンスを作成することができるので、既成の楽譜やデータではなく、自分でレジストデータを作成して楽しむことが可能です。
様々な音色やリズムを組み合わせて作曲したりアレンジしたりするのは、エレクトーンの楽しみ方の1つです。
既成の楽譜を弾くだけでは物足りない!自分で作りたい!
という方には、【ELS-02】がぴったりです。
既成の楽譜やレジストデータを利用して楽しみたい方で、中級以上にチャレンジしていく目標がある方にもおすすめです。
中級以上になってくると、レジストデータの音やリズムも多彩になってきます。そのため、【ELB-02】では物足りない演奏になってしまうことがあります。
例えば、こちらの演奏を聴き比べてみてください。
【ELS-02】の方が音色が多彩なのがお分かりいただけると思います。
5級以上の上級の楽譜になってくると、ELSシリーズのレジストデータがほとんどです。5級以上の上級の楽譜にチャレンジしたいという人には【ELS-02】がおすすめです。
持ち運びしたい人向け【ELC-02】
- 持ち運びしたい
- 軽いエレクトーンがいい
という方はカジュアルモデルの【ELC-02】がおすすめです。
【ELC-02】は分解して運べるように作られた機種です。自分で持ち運べるのはこのモデルのみです。
引っ越しが多くても、分解して自分で運べます。また、模様替えなどで、エレクトーンを他の部屋に運んだりするのも簡単にできてしまいます。
エレクトーンの重さは45.8㎏と、5種類のモデルの中でいちばんの軽さです。女性一人でも簡単に動かすことができます。
また、このモデルは、【ELS-02】と同じ種類の音色やリズムが内蔵されているので、【ELB-02】以上の音色を楽しむことが可能です。
ELSシリーズのレジストデータが再現できるので、上級の楽譜に挑戦したい方にもおすすめです。
迷っているなら、【ELB-02】がおすすめ
初心者で独学でエレクトーンを始めようと考えている場合、どのモデルのエレクトーンを購入するか迷っているなら、ベーシックモデルである【ELB-02】をおすすめします。
理由1 他に比べて価格が安い
【ELB-02】は、5つの機種の中でいちばん安価です。
機種 | 希望小売価格(税込) |
---|---|
【ELB-02】ベーシックモデル | 220,000円 |
【ELS-02】スタンダードモデル | 803,000円 |
【ELS-02C】カスタムモデル | 1,199,000円 |
【ELS-02X】プロフェッショナルモデル | 1,903,000円 |
【ELC-02】カジュアルモデル | 605,000円 |
他の機種と比べると、圧倒的に安いのが分かります。
初めてのエレクトーン購入に、100万円を出すというのはなかなか難しいのではないでしょうか。高額なので、ハードルが高いですよね。
【ELB-02】なら、エレクトーンの基本的な機能はそのままに、20万円ほどで購入することが可能です。
趣味で、市販の楽譜とレジストを使って演奏を楽しむのなら、【ELB-02】の機能でも十分楽しむことができます。
理由2 シンプルなので操作しやすい
【ELB-02】の操作は、他の機種に比べてシンプルです。
市販の楽譜とレジストを用意して演奏を楽しむのなら、少ない操作でできてしまいます。
他にも、
- テンポをゆっくりにして練習する
- 楽譜の一部だけを練習する
といった方法で練習したいときも、操作するボタンは2つほどですみます。
多機能であればあるほど、どのボタンを押したらいいのか分からなくなりがちですが、【ELB-02】の機能は厳選されているので、シンプルな操作が実現できているのです。
理由3 本格的な演奏が楽しめる
安くて、操作もシンプル。だけど本格的な演奏が楽しめるというのが【ELB-02】の魅力です。
家で趣味で弾くなら、【ELB-02】でも十分の音質が楽しめます。
広いコンサート会場や野外で弾くとなると、音質も音量も足りませんが、このブログを読んでエレクトーンの購入を考えている方は、そういう使い方はしないと思います。
内蔵されている音色が他の機種に比べて少ないですが、それでも540種類というのは多彩です。
1つ前のモデルである【ELB-01】は245種類だったのでほぼ2倍ですし、スタンダードモデルである【ELS-02】の前のモデルである【ELS-01】の音色415種類よりも多いです。
ちなみに、【ELS-01】の価格は60万円ほどです。415種類しかなくて60万円と、540種類の音色があって20万円を比べたら、【ELB-02】のコスパの良さがよくわかります。
まとめ
エレクトーンには全5種類の機種があり、それぞれ特徴が異なります。
初めてのエレクトーンとして購入するのなら、【ELB-02】がおすすめです。
- 他の機種に比べて価格が安い
- シンプルで操作しやすいので、初心者でも扱いやすい
- 本格的な演奏が楽しめる
- お部屋に馴染みやすいデザイン
【ELB-02】は、シンプルで操作しやすいのに本格的な演奏が楽しめるという、初心者でも扱いやすいバランスの良い機種です。
もっと多彩な音色を楽しみたいという方には【ELS-02】、持ち運びしたいという方には【ELC-02】がおすすめ。自分の目標や状況に合わせて選んでくださいね。
このサイトでは、【ELB-02】の操作方法や、レジストレーションの使い方、専用の楽譜やレジストデータの探し方など、【ELB-02】を使ったエレクトーンの楽しみ方を紹介しています。ぜひ、そちらも確認してみてくださいね。